病気があると住宅ローンの団信には入れない?

低金利が続いている現在は住宅ローンを組むには最適と言えますが、健康状態に不安をお持ちで団体信用生命保険(団信)の審査(告知)を気にして、住宅ローンの申し込みに踏み出せない方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、ご安心ください。

最近は持病をお持ちで一般の団信に加入できない方が利用できる団信を扱う金融機関も増えてきました。

こちらではそうした健康状態への不安を抱える方や将来の万一の事態に備えたい方のために、団信が充実した住宅ローンをご紹介します。

ワイド団信と特約付き住宅ローン

住宅ローンの借主が死亡したり、重度の障害で働くことが困難になったりという万一の事態に生命保険金から住宅ローンの残額を返済する仕組みが団信です。

基本的に住宅ローンを利用する際は団信への加入が必須です。

団信についての基本的な内容は以下の記事でご説明しているのでご覧ください。

icon 住宅ローンの団体信用生命保険とは何か?その審査内容は?

団信は生命保険ですから、通常、健康状態に不安がある場合は加入が認められません。

ですが、団信の告知事項の中には高血圧のような比較的ポピュラーな病気も含まれていて、当然そうした病気を患う方々にも住宅ローンのニーズは多いのです。

ワイド団信(引受条件緩和型団体信用生命保険)

そうしたニーズに応えるべく登場したのが、「引受条件緩和型団体信用生命保険(ワイド団信)」です。

ワイド団信なら、住宅ローン金利に多少の上乗せ(0.1%~)をすることで、健康上の理由で一般団信に加入できない方も利用できます。

ワイド団信も告知と審査がありますが、従来よりも引受範囲が拡大されているため、健康状態に不安のある方でも住宅ローンを利用できる可能性が高まります。

後ほどご紹介するようにその引受実績は多岐にわたります。

そのため、健康上の問題で住宅ローンをあきらめかけている方にはぜひとも利用していただきたい仕組みです。

保障範囲を拡大した特約付き住宅ローン

また、将来の万が一の事態に備え、保障範囲を拡大した特約をつけた住宅ローンも増えてきています。

特約の内容は、がんや3大疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)、さらに4~5大疾病(高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)の保障を加えたものなどがあります。

保障範囲を拡大した特約付きの住宅ローンを利用する場合もワイド団信と同じように通常は金利の上乗せが必要になりますが、金融機関によっては追加負担がないものもあります。

こうした保障範囲を拡大した疾病保障特約付き住宅ローンを利用する際は住宅ローンの申込時に選択することが必要です。住宅ローンの実行後に切り替えることはできませんのでご注意ください。

団信や特約が充実した住宅ローンは?

団信や特約が充実している住宅ローンを扱う金融機関には、住信SBIネット銀行やauじぶん銀行などがあります。

住信SBIネット銀行

住信SBIネット銀行は「ネット専用住宅ローン(三井住友信託銀行)」や「ミスター住宅ローンREAL」といった住宅ローン商品を販売しています。

こうした住宅ローンの一般団信には8疾病保障と8疾病以外の病気や・ケガも加えた全疾病保障が負担なしで付いています。

住信SBIネット銀行の8疾病とは、3つの特定疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)と5つの重度慢性疾患(高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)です。

住信SBIネット銀行「ミスター住宅ローンREAL」については以下の記事で詳しくご説明しているのでご覧ください。

icon ミスター住宅ローンREALは低金利と住宅ローン相談の最強イイトコどり!

auじぶん銀行

auじぶん銀行(旧名称:じぶん銀行。2020年2月9日に商号変更)は三菱UFJ銀行とKDDIが共同出資で2008年に設立したインターネット銀行です。

auじぶん銀行の団信は選択肢が多く、一般団信、ワイド団信、がん50%保障団信、がん100%保障団信、11疾病保障団信があります。

「がん50%保障団信」「がん100%保障団信」とは、一般の団信内容に加えて、がんと診断されたら住宅ローンの残高相当額がそれぞれ50%、100%支払われる団信です。

さらに、2019年3月の借り入れ分からは、「がん50%保障団信」「がん100%保障団信」の保障内容がグレードアップして、全疾病保障が追加されました。

がん診断と全疾病保障を備えるのは、auじぶん銀行がネット銀行初です。

全疾病保障は、精神障害を除くすべてのけが・病気で入院が180日続いた場合、保険金が支払われます。

「11疾病保障団信」の11疾病とは、がん(所定の悪性新生物)の診断確定、または10種類の生活習慣病(糖尿病・高血圧性疾患・腎疾患・肝疾患・慢性膵炎・脳血管疾患・心疾患・大動脈瘤および解離・上皮内新生物・皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がん)を指します。

手数料は一般団信とがん50%保障団信(全疾病保障付)は0円。

がん100%保障団信(全疾病保障付)は年0.2%金利上乗せ、11疾病保障団信は年0.3%金利上乗せ、ワイド団信は年0.3%金利上乗せです。

auじぶん銀行の住宅ローンについては以下の記事で詳しくご説明しているのでこちらもご覧ください。

icon auじぶん銀行住宅ローンまとめ

適用条件の違いに注意

これまでは、住信SBIネット銀行とauじぶん銀行の団信の内容では、将来の備えに関して、負担なしで全疾病保障が付く住信SBIネット銀行の方がお得な印象でした。

しかし、2019年3月借り入れ分からauじぶん銀行の「がん50%保障団信」「がん100%保障団信」にも全疾病保障が追加されることで差はなくなったと考えて良いでしょう

そうなると、注意したいのは両行の保険の適用条件です。

住信SBIネット銀行では保障を受けるには、就業不能状態になることが条件であるのに対して、auじぶん銀行では、がんは診断の確定、生活習慣病は180日以上の継続入院が適用の条件です。

つまり、保障適用の条件自体は住信SBIネット銀行の方が厳しいのです。

将来の万一の事態に備えた特約付きの住宅ローンを検討する場合はこうした適用の条件には注意しておきましょう。

健康状態に不安がある方はワイド団信の検討を

また、上記で取り上げたauじぶん銀行ではワイド団信が利用できます。

健康状態に不安がある方が住宅ローン利用を考える際に心強い存在と言えます。

auじぶん銀行住宅ローンのワイド団信の引受実績

auじぶん銀行のワイド団信には多くの病気の引受実績があります。その実績例を以下にご紹介しましょう。

代謝異常による病気

糖尿病、脂質異常症(高脂血症・高コレステロール血症)、高尿酸血症・痛風など

心臓・血圧の病気

狭心症、心筋梗塞、不整脈、心房細動、期外収縮、心臓弁膜症、高血圧症、血栓性静脈炎(静脈血栓症)など

脳の病気

脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)、脳動脈瘤(脳動脈解離)、てんかん、ギランバレー症候群など

精神・神経の病気

うつ病・うつ状態、自律神経失調症、適応障害、不安障害、強迫性障害、パニック障害、睡眠障害、神経症など

食道・胃・腸の病気

潰瘍性大腸炎、クローン病、逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープなど

肝臓・胆道・膵臓の病気

肝炎・ウイルス肝炎(B型肝炎・C型肝炎)、肝機能障害、脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープなど

腎臓・尿路の病気

腎炎・糸球体腎炎、IgA腎症、腎臓機能障害、腎臓結石、蛋白尿、ネフローゼ症候群など

呼吸器(胸部)の病気

喘息、気管支炎、肺炎、肺血栓塞栓症、結核、睡眠時無呼吸症候群など

目・耳・鼻の病気

緑内障、白内障、網膜剥離、難聴、副鼻腔炎など

ホルモン・免疫異常による病気

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)、甲状腺機能低下症、リウマチ性疾患、橋本病、全身性エリテマトーデスなど

血液・造血器の病気・異常

貧血、赤血球・白血球の数値異常など

妊娠・女性特有の病気

妊娠、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮頸部異形成、子宮内膜炎など

引用元:auじぶん銀行

上記のようにauじぶん銀行のワイド団信には非常に幅広い病気の範囲で引受実績があります。

もちろん、ワイド団信へ加入できるかどうかは病名だけで決まるものではありませんが、健康状態に不安があって住宅ローンの利用を考えている方には心強い実績ではないでしょうか。

近年は医療技術もどんどん進歩していて、以前は団信に加入できない病気でも、今は加入できるという場合もあります。

上記はこれまでの実績例ですから、上記に記載のないご病気の場合もあきらめずに申し込んでみるとよいでしょう。

ワイド団信の審査を通るコツは症状や治療状況をきちんと正確に告知することです。

多くの病気の引受実績を持つワイド団信が利用できるauじぶん銀行住宅ローンは、健康状態に不安がある方に適した住宅ローンです。

auじぶん銀行