火災保険は住宅ローンを組む際に必須になりますが、その保険内容をきちんと理解している方は少ないようです。
あなたの住宅ローンの火災保険を見直すことで、グッとおトクになるかもしれません。
その理由をご説明しましょう。
住宅ローンと火災保険
住宅ローンを利用する際には、営業担当者から言われるがままに火災保険に加入してしまうことが多いのが実情です。
ですが、火災保険は、加入しているか否かが大事なのではなく、どんな火災保険に入っているかが重要です。
火災保険は名称こそ「火災」とついていますが、実はその補償内容は火災のみに留まりません。
火災保険の補償内容は多様で、契約者の生活に合わせて適した補償内容は異なるのです。
まずは、火災保険の保険の対象からご説明しましょう。
建物
火災保険の対象には「建物」があります。
これは分かりやすいと思いますが、住宅ローンを利用して購入した一戸建てやマンションそのものなどを指します。
ただ、「建物」には、建物の本体だけではなく、門や塀、物置や車庫なども補償の対象に含まれます。
一般に住宅ローンを組む際に営業担当者から進められる火災保険にはこの「建物」が対象になっていることが多いです。
また、以前は金融機関によって「質権」が設定されていました。
これは、火災保険の保険受取人を加入者(住宅ローン利用者)ではなくて金融機関にする権利です。
万一の火災で建物が消失した際には保険金が金融機関に支払われ、住宅ローン返済に充てられるという、いわば団信(団体信用生命保険)と似た性質のものでした。
ただし、最近ではこうした質権が設定されることはほとんどありません。
家財
火災保険の対象には、もう一つ「家財」があります。
家財とは、日常の生活で利用している動産全般を指します。
分かりやすく言うと、家の中にある家電製品だったり、家具や衣服などと考えていただくと良いでしょう。
これらの家財が火災だけでなく、例えば、水濡れや落雷などで故障した場合などの被害についても補償してくれます。
ただし、高額な貴金属や宝石、有価証券など家財の対象にならないものもありますから、家財の対象については利用する損害保険会社にその対象範囲を確認しておくようにしましょう。
住宅ローンの担当者から火災保険の加入を勧められた場合、意外とこの「家財」が対象に入っていないことがありますので注意してください。
特にマンションなどでは水漏れ事故などのトラブルに備えた補償のために、ぜひとも加入しておきたいものです。
火災保険加入時の注意点
住宅ローン利用時の火災保険への加入に関する注意点をご紹介します。
保険の開始日
先ほどご紹介したように火災保険には対象が「建物」と「家財」があります。
両方とも対象とすることが望ましいですが、その場合、保険の開始日は以下になるように事前に加入しておきましょう。
- 建物: 物件の引き渡し日から開始
- 家財: 引っ越し日(入居日)から開始
つまり、物件での生活が始まって火災保険の空白期間(補償が利かない期間)が存在しないように早めに加入しておくと安心ということですね。
それから、そうして加入した火災保険は、住宅ローン借り換えの際には基本的に引き継げることが多い、ということも覚えておくとよいでしょう。
保険内容(補償範囲)
加入するのがどういった保険内容なのか、その保険の補償の範囲をきちんと確認しておきましょう。
一般的には以下の2種類のタイプがあります。
住宅火災保険
補償範囲は以下のとおりです。
- 火災
- 落雷
- 破裂・爆発
- 風災・ひょう災・雪災(損害額20万円以上の場合)
「破裂・爆発」とは、例えば、ガス爆発のようなものですね。
また、地震保険を付帯することもできます。
住宅総合火災保険
住宅火災保険の補償範囲にさらに以下を追加したものです。
- 水災
- 物体の飛来・落下・衝突
- 水濡れ(給排水設備事故など)
- 盗難
- 暴力・破壊
「物体の飛来・落下・衝突」は例えば、自動車の飛び込みなどです。
また、「暴力・破壊」とは、例えば、労働争議の混乱などのような人の集団が起こす暴力行為などですね。
また、最近では上記よりもさらに幅広く、不測や突発の事故による破損や汚損についても補償に含むプランなどもあります。
その担当者は保険の専門家?
最後の注意点ですが、特に住宅ローンとともに火災保険に加入する場合、金融機関の担当者は住宅ローンのプロではあるものの、保険のプロではない可能性があります。
これはどういうことかと言うと、金融機関が提案する火災保険は住宅ローン利用者の各個別の事情まで考慮した内容であることはあまり多くありません。
金融機関によっては火災保険の提案商品が決まっていて、その補償内容や金額などは機械的に導き出されていることもあります。
これにより提案された火災保険には、例えば、以下のような可能性があります。
- 初期費用を抑えるために保険料は安いが補償内容が不十分
- パターン化した保険内容のために契約者の実情にあっていない(補償に過不足がある)
ですから、加入前に保険の内容の説明をきちんと受けて、補償範囲などをきちんと理解するようにしましょう。
それから、火災保険は住宅ローン利用先の金融機関から進められることが多いものの、その金融機関で火災保険に加入しなければ住宅ローンが利用できないという条件は通常ありません。
ご自分で保険代理店等を通じて火災保険を選ぶこともできるのです。
火災保険の見直しが有効
さて、火災保険は住宅ローン契約時にご自分にふさわしい保険に加入できることがベストです。
ただ、実際は住宅ローン契約の手続きなどにバタバタしているところで、火災保険まで気をまわすのはなかなか難しいものです。
金融機関の担当者が進めるままの火災保険に加入してしまうことも多いでしょう。
そのために残念ながら今までの火災保険であなたは損をしてきた可能性があります。
もしかしたら、今あなたが加入している火災保険よりも、もっと今のあなたにふさわし火災保険があるかもしれません。
火災保険の見直しはいつでもできます。
住宅ローン利用時に加入した火災保険も例外ではありません。
今火災保険を見直せば、これからは以下のようなメリットが得られます。
- 安心:
補償内容があなたやご家族の生活にピッタリなものになって不測の事態への不安がなくなる - 節約:
過剰な補償内容などの無駄な出費を抑えられる。まとめて保険料を支払っていた場合はその保険料が戻ってくる
火災保険の見直しには専門的な知識が必要です。
また、損害保険会社各社の保険内容にも違いがあるので、見直しであなたに最適な火災保険を見つけるなら、火災保険の一括見積を利用するのが便利です。
保険の窓口インズウェブの無料の一括見積で火災保険を見直せば、保険料自体がかなり安くなるケースがあります。
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